抜山記念国際賞(第5回)の受賞者が決定

2020年5月30日,日本伝熱学会総会(オンライン会議)にて,抜山記念国際賞(The Nukiyama Memorial Award)の5回目の受賞者として,中国・華中科技大学のRonggui Yang 博士(別紙参照)が選ばれたことが報告されました.受章者は,熱工学の分野,特にナノ・マイクロ伝熱工学で,被引用数の多い多数の論文および著書の出版,特許出願などで顕著な業績を挙げており,多くの賞を受賞しています.それらの業績の中でも,ハイブリッド材料によるふく射冷却面の開発は特に高く評価されました.2021年10月3~7日に福岡で開催される第2回アジア熱科学会議で受賞講演が行われるとともに,授賞式で賞状,楯,賞金50万円が贈られます.

同賞は,液体の沸騰現象に特異なモード変化が現れることを初めて発見し,その特性曲線がNukiyama Curveとして世界に知られる伝熱学のパイオニア,抜山四郎東北大学名誉教授(故人)の名前を冠して,伝熱学,熱科学,熱工学に関連した分野で国際的に秀でた活躍をしているおよそ50歳未満の国内外の科学者1名に,日本伝熱学会より2年毎に授与される賞です.

2019年9月から同年12月まで,全世界の科学者研究者から推薦を公募しました.今回は,7カ国から8名の応募があり,抜山記念国際賞2020選考委員会における厳正な審査を経て受賞者が決定されました.

主査圓山 重直(八戸工業高等専門学校)
副主査高田 保之(九州大学)
 須賀 一彦(大阪府立大学)
 John Richard Thome(EPFL, Switzerland)
 John H. Lienhard V(MIT, USA)
 Sung Jin Kim(KAIST, S. Korea)
 Zhuomin Zhang(Georgia Tech., USA)